【ActiveDirectoryについて】


                   このHPは、ActiveDirectory(サイト)についてまとめたものです。



1-1 サイトとは

ドメインの構成時には、物理的なネットワークの構成も考慮する必要がある。
オフィスが
地理的に分散していて、拠点間を低速なWAN網で結んでいる場合ドメインコントローラーへのアクセスやドメインコントローラー間の複製を考慮して、各拠点にドメインコントローラーを置く。
この結果、
ネットワークの負荷が下がり、WAN網を利用する際に発生するパフォーマンスの低下や、コストを抑えることができる。


「サイト」とは、
物理ネットワーク(IPサブネット)に合わせて構成する、ActiveDirectoryにおける論理的なネットワーク範囲のこと。
具体的には、
ディレクトリデータベースの複製トラフィックと、認証トラフィックの最適化するために用いられる。
組織がWAN回線で結ばれた複数の拠点に分かれているネットワークの場合、
それぞれの拠点が別々のサイトになる様に定義することができる。


既定では、
「Default-First-Site-Name」という名前のサイトが1つ自動的に作成され、全てのドメインコントローラーがこのサイトに属するように構成される。
しかしサイトは、
必要に応じて物理ネットワークに合わせて作成することができる。


下記の様に、
東京本社と福岡支店を持つ会社を例にしてみる。
下記の会社は、1つActiveDirectoryドメインで構成されているが、ネットワークは
東京本社と福岡支店を物理的に分離し、それぞれの拠点にドメインコントローラーを配置している。
福岡支店のユーザーを福岡支店のドメインコントローラーに優先的に認証させるためには、ActiveDirectoryドメイン内のドメインコントローラーを、物理ネットワークに合わせて論理的に分割する。










ドメインコントローラー間の複製(レプリケーション)においても、
全てのドメインコントローラーが、1つのサイトに属している場合、ドメインコントローラー間の複製(レプリケーション)も、ほぼリアルタイムに実行される。
サイトは、
サイト間を接続する「サイトリンク」を作成し、サイトリンクに対して接続スケジュールを設定することにより、ドメインコントローラー同士の複製(レプリケーション)の間隔を調整することができる。


「サイトリンク」とは、
サイト間で通信を行う際に必要となる情報が保存されているオブジェクト。
サイト間で複製(レプリケーション)を行う場合、サイトリンクを使用して接続される。
従って、サイト間におけるドメインコントローラー同士の複製は
、サイトリンクの接続スケジュールによって制御される。
既定では180分間隔でサイト間レプリケーションが実行される。