【パーティションとファイルシステムについて】


このHPはパーティションとファイルシステムの作成についてまとめたものです。


1-1 ハードディスクのデバイスファイル

ハードディスクの接続形態にはいくつかの規格がある。主に利用されている規格は以下の通り、

●SATA規格(現在主流)
●SAS規格
●SCSI規格
●USB規格
●IDE規格


IDEインターフェイスは2つありそれれのインターフェイスをプライマリ、セカンダリと呼ぶ。

Linuxではこれらのデバイスに対応するデバイスファイルが定義されている。デバイスファイルとはハードディスクやCD-ROM等のデバイスの入出力を扱うための特殊なファイル。デバイスファイルは、/devディレクトリに格納されている。

デバイスファイルファイルの名前は、ドライブの種類によって決まっている。IDEドライブの場合は、ファイル名の最初に【hd】がつき、そのあと【プライマリ/セカンダリ】、【マスター/スレーブ】といった接続方法によって、a、b、cとアルファベットが振られていく。





また、SATA/SCSI接続のハードディスクの場合は、最初に【sd】がつき、テープドライブの場合は、最初に【st】がつく。





1-2  パーティションとファイルシステムの作成

Linuxでハードディスクを利用するには、他のOSと同様にまず、パーティションと呼ばれる区画を作成し、続いてパーティション内にファイルシステムを作成する必要がある。 それぞれのパーティションには、 異なるファイルシステムを作成できる。





ハードディスクをパーティションで分割した場合は、それぞれのパーティションを表すデバイスファイルが用意され、そのファイル名はハードディスクのデバイス名に1から数字を振っていったものになる。

プライマリマスターに接続されたIDEディスクドライブでは、基本パーティションにhda1〜hda4まで、拡張パーティションにhd5〜hda16までのデバイスファイル名が割り当てられる。






1-3 パーティションの種類

ハードディスク内を論理的な区画に区切ることで、1台のハードディスクを複数台ハードディスクのように扱うことが出来る。この区画をパーティションと呼ぶ。 パーティションには、

●基本パーティション
●拡張パーティション
●論理パーティション

がある。

【基本パーティション】

ディスクには、最大4個の基本パーティションを作成することが出来る。パーティション内にはファイルシステムが入る。

【拡張パーティション】

基本パーティションの1つを、拡張パーティションにすることが出来る。拡張パーティションの中にはファイルシステムではなく、論理パーティションが入る。

【論理パーティション】

論理パーティションとは、拡張パーティション内に作成されたパーティションの事。Linuxでは、デフォルトで、最大12の論理パーティションを作成できる。

論理パーティーションのデバイスファイル名は、作成済み基本パーティーションの数にかかわらず/dev/sd5以降となる。






1-4 ファイルシステム

パーティションを用意しただけでは、まだファイルを書き込んだりすることはできない。ディスク上のファイルを管理するための仕組みであるファイルシステムを用意する必要がある。


◆ファイルシステムの種類

ファイルシステムはOSごとに異なったタイプが採用されていることが多く、Windowsの場合はFAT32やNTFSが、Linuxの場合は、ext3もしくはext4というファイルシステムが主流で使われている。代表的なファイルシステムは、以下の様なものがある。





◆システムファイルの配置

ファイルシステムの最上位に位置するのが『ルートファイルシステム』。ルートファイルシステムは『/』で表される。

ルートファイルシステムにすべてのディレクトリを格納することもできるが、通常は複数のパーティションを用意し、各パーティションに/home、/varなどのディレクトリを割り当てる。これは、耐障害性、保守性を高めるため。それらのパーティションは、ルートパーティションにマウントされ、1つの統合されたファイルシステムとして適用することができる。

ルートファイルシステムには、下記に示すディレクトリが含まれていなければならない。これらのディレクトリ内のファイルやコマンドはシステムの起動に必要になるため。







1-5 パーティションの作成

パーティションを作成したり、削除するには、fdiskコマンドを使う。 -lオプションを指定すると、そのデバイス(ハードディスク)の パーティションテーブルの状態を表示する。

【書式】fdisk [オプション] デバイスファイル名

【主なオプション】
-l パーティションテーブルを表示する。







1-6 ファイルシステムの管理

パーティション上にファイルシステムを作成するには、mkfsコマンドを使う。

【書式】mkfs[オプション] デバイスファイル名

<主なオプション>

-t【ファイルシステムタイプ】--ファイルシステムの種類を指定する


次の例では、/dev/hda9にext2ファイルシステムを作成している。

♯mkfs -t ext2 /dev/hda9

ext2もしくはext3ファイルシステムを作成するときには、mke2fsというコマンドも使える。

【書式】mke2fs[オプション] デバイスファイル名

<主なオプション>

-c 不良ブロックを検査する

-j ジャーナリング領域とともにext3ファイルシステムを作成する