【VLAN間ルーティングのパケットリライトについて】


このHPはVLAN間ルーティングのパケットリライトについてまとめたものです。



1-1 外部ルータによるVLAN間ルーティングのパケットリライト


異なるネットワーク間でデータを転送する際、宛先IPアドレス、宛先MACアドレス、送信元IPアドレス、 送信元MACアドレスの4つのアドレスが必要になる。

通常の外部ルータを使用して、下図の2つのネットワークをルーティングする場合、 ルーティング前とルーティング後で、イーサネットフレームとIPパケットヘッダの 宛先IPアドレス、宛先MACアドレス、送信元IPアドレス、送信元MACアドレスの4つがどの様に変化するのかを見てみる。






MACアドレスはレイヤ2のアドレスなので、ルーティングされるたびに新たなヘッダに書き換えられることで、 発信元とあて先のMACアドレスが書き換わっていく。
これに対してIPアドレスはレイヤ3アドレスなので、発信元からあて先まで一貫したアドレスをIPヘッダ内に保つ。









1-2 マルチレイヤスイッチによるVLAN間ルーティングのパケットリライト

下図のマルチレイヤスイッチによるVLAN間ルーティングのパケットリライトは下記の通り。







マルチレイヤスイッチの内部には、ソフトウェア処理のルートプロセッサ(レイヤ3エンジン) が含まれるが、通常はIPのユニキャストはここで転送処理はされない。

ルートプロセッサが構築したフォワーディングテーブルを、ハードウェア処理が可能なレイヤ3フォワーディングエンジンによって、 高速なフレームヘッダとパケットヘッダのリライトが行われる。





IPアドレスは、発信元からあて先まで一貫したアドレスを保ち続けるため、 書き換わらない。TTLの値は、レイヤ3デバイスを越えるたびに1つずつマイナスされ、それによりIPヘッダの構成が 変更されるので、ヘッダチェックサムも再計算される。