1-1 マルチレイヤスイッチ
マルチレイヤスイッチとは、レイヤ2、3、4スイッチングをハードウェアで高速に処理するスイッチ。受
信したフレームによ
って
どのレイヤで転送するかを判断する。
1-2 マルチレイヤスイッチ構成要素
マルチレイヤスイッチの構成要素は次のとおり ■【コントロールプレーン(ソフトウェア処理)】 ■【データプレーン(ハードウェア処理)】 ■【バックプレーン】 ■【インターフェイス】 1-3 マルチレイヤスイッチのスイッチング方式
マルチレイヤスイッチのスイッチング方式は以下のものがある。
●プロセススイッチング ●ファーストスイッチング ●NetFlowスイッチング ●CEF 1-4 NetFlowスイッチング構成
NetFlowスイッチング構成には、次のコンポーネントがある。 ◆MLS-RP ◆MLS-SE ◆MLSP 1-5 MLS-RPの設定
Netflow技術を用いたマルチレイヤスイッチを構成する際に、MLS-RPの設定には以下の設定コマンドが必要になる。MLS-RPはマルチレイヤス
イッチ内
部のルートプロセッサでも、スイッチとは別の筐体の外部ルータでもかまわないが、ここでは、内部ルートプロ
セッサを設定する
前提でコマンドを紹介する。 ルートプロセッサ上のMLSを有効化するには、グローバルコンフィグレーションモードで「mls rp ip」コマンドを入力する。
(config)♯mls rp ip 次にMLS-SE側との連絡をとるために、MLS-SEに設定されているVTPドメイン名を指定す
る。インターフェイス単位
での設定だが、 外部ルータを使う場合はメ
ジャー(物理)
インターフェイスで、内部ルートプロセッサでは各VLAN(論理)インターフェイスで設定する。
VTPドメインを設定した後は、インターフェイス単位でのMLS設定を有効にする。最初に入れ
たコマンドと
まったく同じコマンドだが、 設定するモー
ドが異なる点に注
意が必要。外部ルータでは、サブインターフェイスで、内部ルートプロセッサでは、VLANインターフェイスで設
定す
る。 最後に、MLS-SEと連絡を取り合うためのMLSPをやり取りするインターフェイスを指定する。すべての
インターフェイス
(VLAN)で、MLSPを交換する必要はないので、 MLS-RPの機能を有効化したインターフェイスのうち、いずれか1つのインターフェイスで設
定す
る。 ※MLS-RPとして設定したデバイスでMLSの状態を確認する際には、show mls rp コマンドを使う。また、
外部ルータを使ってMLS-RPを設定する際には、インターフェイスモードで、「mls rp vlan
-id 【VLAN-No】」
コマンドが必要。
スイッチ全体の制御。転送先決定に必要な情報を管
理。
CPUやメモリ、Supervisor IOSで構成される。
フレームの転送先決定,転送に伴う処理。つまりブ
リッジング,
ルーティング処理を担当するスイッチの中枢部分。例外処理などはコントロールプ
レーンに投げる
。
ASICとTCAMによって構成され、TCAMに格納
されたFIBテ
ーブルをASICによって高速に検索することで、
パケットの転送先を決定できる。
スイッチ内部でパケット(フレーム)を高速に運ぶ
仕組みのこ
と。
バックプレーンの方式には、バス,リング,共有メモリ,クロスバースイッチなどのいくつか
の種類があ
る.
他の機器との間でフレームを送受信する境界。
ほとんどがイーサネットだがATMなど、他の種類の物理インタフェースを持つLANスイッチもあ
る。
ソフトウェア(コントロールプレーン)
によって、パケットの宛先とルーティングテーブルを照合して、転送先を判断する方式。
初めてのパケットをプロセススイッチングした時に、
宛先情報をキャッシュに保存する事によって、
2番目以降は、プロセススイッチングした結果からデータープレーン(ハードウェア処理)によって、高速処理
する
方式。
Cisco独自の転送方式で、
ファーストスイッチングの宛先情報をキャッシュ保
存するのに加え、
送信元/暗号化情報もキャッシュ保存し、それを元に高速処理する方式。NetFlowス
イッチングは
次の様な特徴がある。
★NetFlowスイッチングは
トラフィックフローに基づいて処理される
マルチレイヤスイッチング方式。
★一連のトラフィックフローの最初のパケットは
ソフトウェア処理のルートプロセッサでルーティン
グ処理され、
一度処理されたトラフィックフローについては、データプレーンにMLSキャッシュが作成される。
後続のパケットはデータプレーンのキャッ
シュによりパケッ
ト
スイッチングされる。
★データプレーンとして利用されるスイッチ側と、コントロールプレーンとして
利用されるルートプロセッサ(ルータ)が、同じ筐体で
あっても別の筐体であっても問題ない。つまり、複数のデバイスが1つのマルチレイヤスイッチングプロセスを
構成することが
できる。
CEFは、
トポロジーベーススイッチングとも呼ばれる。CEFでは、コントロールプレーンで構築されたFIBテーブルと隣接テーブルをデータプレーンのTCAMに
ダウンロードすることにより、トラフィックフローが発生していない状況でも、最初のパケットからFIBテーブル
を参照したマルチレイヤスイッチングが可能。
ルーティング処理を担当するデバイス。
マルチレイヤスイッチ内部のルートプロセッサでも、スイッチとは別の筐体の外部ルータ
でも構わない。
スイッチング処理を担当するデバイス。スイッチの
スーパーバイザ
エンジンカードにあるNFFC上にMLSキャッシュを作成し、キャッシュが作成されたあとは、MLS-RPに代わり高速でパケットスイッチングを実行する。
MLS-RPとMLS-SE間で動作するプロトコル。
MLS-RPはをMLSPを使用してルーティング情報やVLAN情
報、
アクセスリストの設定や変更等をMLS-SEに通知する。
【1】MLSの有効化
【2】VTPドメインの割り当て
(config-if)♯mls rp vtp-domain 【VTPドメイン名】
【3】VTPインターフェイスのコンフィグレーション
(config-if)mls rp ip
【4】インターフェイスの指定
(config-if)♯mls rp management-interface