【IGMPv3について】


このHPはIGMPv3についてまとめたものです。


1-1 IGMPv3

IGMPv2の既知の問題として、以下の点がある
 

●2つのマルチキャストアプリケーションが、同 じマルチキャストアドレスで同時に「稼動」できてしまう

●送信元アドレスに関する知識が欠落しているた め、ルーティングツリーが不安定になる

●マルチキャストグループが、DoS攻撃(または単 純なスパム攻撃)の対象になり易い

 

IGMPv3 では、IGMPv1 や v2 にない新たな機能としてフィルターモードという概念が追加されており 、ソースフィルタリングのサポートが追加された。

つまり、マルチキャストの受信者は、
「特定の送信元からのトラフィックのみ受信する」という意思をルータに表示するこ とができる。これにより、 他のルータからのマルチキャストトラフィックをフィルタリングすることができ、マルチキャストの効 率的なルーティングが可能になる。この機能は、SSMとも呼ばれる。

 

1-2 IGMPv3パケットフォーマット

 

IGMPv3パケットのフォーマットは、以下のとおり。 クエリパケットとレポートパケットで大きく異なる。











1-3 IGMPv3の動作

IGMPv3で、受信者が特定の マルチキャストグループへのメンバーシップを指定するには、以下の2つのモードがある。

【INCLUDEモード】

特定のグループに対して、トラフィックの受信を希 望する送信元アドレスを指定する

【EXCLUDEモード】

特定のグループに対して、トラフィックの受信を希 望しない送信元アドレスを指定する

 

これらの制御は IGMPv3 レポートメッセージのレコードタイプに示される「タイプ1のINCLUDEのモードとタイプ 2EXCLUDEモード」で制御する。

 

例えば 受信者からのIGMP メンバーシップレポートに[G:224.10.10.1 INCLUDE Source:10.10.10.1 ] と通知すれば、ルータは、サーバA(10.10.10.1)からのトラフィックだけを送信し、サーバB (172.16.1.1)からのトラフィックをフィルタリングする。 







ソースアドレスの指定は、パケットのフォーマットに示されている通り、 複数の設定をすることが可能。